算法少女、宇宙への秘密の鍵、走れ!T校バスケット部

算法少女 (ちくま学芸文庫)

算法少女 (ちくま学芸文庫)


 私は本当に救いようがないくらい数学(というか算数)が苦手でですね・・・。この本の中に登場する和算の問題も意味不明だったのですが、それでもストーリーの面白さでぐいぐい読んでしまいました。
 『算法少女』というタイトルは初めてみた時「『電車男』みたいだなぁ」ぐらいにしか思わなかったのですが、これは江戸時代に出版された和算専門書のタイトルなんだそうです。著者は長年不明とされてきましたが、研究により千葉桃三とその娘あきと判明、それをうけて、お父様から『算法少女』の話を聞かされてずっと興味を持っていた遠藤寛子さんが、その千葉親娘を主人公にして書いた作品が現代版『算法少女』なのです。ですから、現代版『算法少女』は江戸時代版『算法少女』のスピンオフ作品といえるかもしれませんね。
 絶版になっていたそうですが、復刊ドットコムで多数の表を集め、また数多くの数学研究者や関係者の尽力で2006年に復刊されたそうです。しかもなんとちくま学芸文庫ですよ!
 今年読んだ本で一番面白かったかもしれない。

宇宙への秘密の鍵

宇宙への秘密の鍵


 あ、そういえばこちらも親娘共演ということで。宇宙物理学者のホーキング博士(車椅子に乗って、機械で喋るあの方です)とそのお嬢さんが共同で書かれたSFファンタジー。児童書なのでとっても読みやすいし、天文が苦手な私でも(またか・・・)理解できる!読んだあとは忘れてしまいますが。
 とにかくイギリスのファンタジーの約束事が全て盛り込まれ、ハラハラドキドキしながら楽しくお勉強できます。続編が予定されているとの事なので、楽しみ。

走れ!T校バスケット部

走れ!T校バスケット部


 ストーリーは王道。つまりそれなりに楽しめる。ただ、いかんせん文章が・・・。普通の作家さんが書いたら、これの4倍くらいの厚さになってると思います。ちょっと表現力が乏しいのか、読んでいても頭の中に画が浮かんでこないんですよー。続編が出ているみたいですが、読んでません・・・。