ラストゲーム

ラストゲーム [DVD]

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 ↑私が持ってるのはこっち。

 スパイク・リーとD・ワシントンが「マルコムX」以来6年ぶりに組んだヒューマンドラマで、バスケットボールを通じて親子が絆を取り戻す姿を描く。ジーザスは才能あるバスケットボール選手で、高校の卒業を控えて大学へ行くか、NBAに入団するか悩んでいた。そんな彼の前に、父親ジェイクが現われる。ジェイクは、母を死なせた罪で刑務所に入っていたが、一週間の期限で出所してきたのだった。ジーザスは激しく反発するが……。


 昨日の新聞の夕刊にレイ・アレン(Ray Allen)が載っていて、この映画についてもちょこっと言及されてたのでこんなエントリーを書いてみる。New York Knicks大好き!なスパイク・リーさんが、ついにというか満を持してというか作ったバスケ映画です。と言ってもスパイクさんの事、『コーチ・カーター』の様な青春ど真ん中な作品ではありません。
 意図していない不慮の事故(っていうのかな?)で奥さんを殺してしまい服役中の父親をデンゼル・ワシントンが、その父親に反発する息子をレイ・アレンが、デンゼルとの間にほのかなロマンス(うらやましい・・・)が生まれる娼婦をミラ・ジョヴォヴィッチが好演していて、こうして見るとなかなか豪華キャストなんですが、知名度はゼロかも・・・。

 以下ネタバレがあるのでご注意ください。


 原題は"He Got Game"。ジーザスは超高校級のプレーヤーで、卒業後の進路を巡って有名大学やNBAの各チームが争奪戦を繰り広げています。父親は妻殺しの罪で服役中なんですが、知事が大のバスケファンで、息子をある大学へ進学させれば刑期を短縮するという取引によって一週間の期限付きで仮釈放されます。ジーザスは憎んでいた父親が突然目の前に現れ、戸惑い激しく反発するのですが、一方で父親が刑務所から送った手紙を「全部捨てた」と言いながら実は大事にとってあったりとかなり複雑な心境。なにより、自分がここまでの選手になれたのは幼いころに父親からスパルタ教育を受けたから。大げさな接待を用意する大学、金をやるから進路を教えろと言うコーチ、彼女の親戚の知り合いだという胡散臭いエージェント、期限の最後の夜の親子の1 on 1、さまざまな思惑と欲望が渦巻く中でジーザスは果たしてどの道を選択するのか。

 ・・・というお話(疲れた・・・)。監督が「彼(レイ・アレン)はスポーツ選手の余興で演技をやってるわけじゃないんだ」と語るとおり、レイ・アレンかなり頑張ってます。スパイク映画の常連、百戦錬磨の名優たちに囲まれながら堂々と演じきっています。「自分もジーザスと同じような経験をしたから、自然に演じられた」と言っていますが、この映画には「親子の絆」以外に「肥大化するスポーツマネジメントにおける問題点」という主題があって、彼の「似たような経験」とは後者の方にまつわる話ですね。自分がこの様な状況に身を置いたとき、ジーザスの様に毅然とした態度でいられるか?・・・はなはだ疑問(笑)。

 そしてやっぱりスパイク・リーがすごいなぁと思うのは、きちんと自己(同胞)批判を含んでいること。スパイク・リーについてよく「人種差別主義者」と揶揄する意見を目にしますが、私はこの意見には反対。彼の作品は白人批判のみで終わることは絶対に無いんですよね。必ずどこかに「私たち黒人(アフリカン)も今のままでは駄目だ、私たちも変わらなければいけないんだ」というメッセージが込められてる。それは決して「ある程度の地位を得た黒人」が「一向に改善されない状況で苦しんでいる黒人」に対して上から目線で言っているのではなく、同じ目線で、自分を含めた仲間たちに愛情を込めて言っているというのが感じられる。


 さっ、入れ替え戦見よーっと。ここ数年、残留争いとは無縁なのでぬくぬくして見られます。残留争いと関係無いって、良いですよね、本当に・・・。J落ちを経験しているだけに、この幸せをかみ締めてます。・・・最終節で逆転されて優勝逃したけどね!!ポンテも達也もケガで、クラブワールドカップ危ういけどね!!

 えっ、京都先制!?